昔から知られていた円筒錠の弱点!
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今回の事例が騒がれるずっと以前から、円筒錠には数々の弱点があることが知られていました。
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1.ラッチの強度
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ドアの隙間からバール等を突っ込み、錠のラッチ部を強引に押し込んだり、受けからはずしたりといった攻撃に対し、非常にもろいのです。
諸外国と違い「靴を脱ぐ」と言う文化のある日本では、玄関ドアは外開きとなっているのが普通です。そのため、ラッチが外部から丸見えになるという、非常に厄介な常識に直面しています。特に、高度成長期やそれ以前の日本の住宅やアパートには、アルミや薄鉄板、ベニヤ中空等の変形しやすいドアが使用されていることが多く、閂[かんぬき]を持たないこのタイプの錠は、そういった強引な攻撃の標的にされてしまったのです。
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2.ノブのもぎ取り |
構造上、外部ノブさえ廻すことができれば開錠してしまうのが、このロックの特徴です。レンチのようなもので強引にノブを回せば、いとも簡単に開いてしまうのです。
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3.シリンダーの破壊 |
特に安価なタイプになると、鍵穴にドライバー等を突っ込むことで強引にカギを開けてしまうこともできます。
以上のことから、我々の間では、「円筒錠は玄関に付けるべき錠前ではない」というのは常識でした。
これらのことは、開発国のアメリカでも知られていることですが、日本と決定的に違うのは、欧米のドアは「ワンドアー・ツーロック」が一般的であること。つまり、円筒錠がついているドアには、必ずといっていいほど、補助錠として閂[かんぬき]錠がついているため、日本の円筒錠単独での管理のものより、比較的に破壊侵入が困難なのです。
と、いうことは、対抗策は簡単です。補助錠を設置することで、十分にセキュリティが保てるのです。
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